2015年7月
●玄米を食べてみたいけど、どうしたらいいの?そんな疑問にお答えします。
玄米には、精米された白米にはない胚芽があります。
胚芽にはビタミンB群、ビタミンEが多く含まれ、植物繊維も豊富です。
また、玄米は発芽する力がある命のある食べ物ですから、それだけでパワーがあるのです。
(左) 精米された白米 (右) 玄米
玄米には微量栄養素がバランスよく含まれており、完全栄養食といわれています。
また米に豆を組み合わせて食べると、体のたんぱく質を作る必須アミノ酸の
バランスが良くなります。
これらが、玄米と豆、野菜、海藻などを食べていれば、肉や魚はなくても大丈夫といわれる理由の一つです。
ただ、現在の私たちのような高たんぱく質・高脂質の食生活をしてきた人がいきなり玄米菜食にすると、体がなじめずに風邪などの感染症にかかりやすくなることもあります。
菜食だけと決めつけず、玄米食でも魚などのおかずを取り入れてみましょう。
玄米そのものに味があるせいもあります。
また玄米には糖分の代謝を助けるビタミンB群が豊富です。
そのため、玄米の栄養が無駄なく代謝され、体に満足感を与えます。
また便通が快調になるなど体調が良くなることで、食べ物がおいしく感じられます。
玄米は食べ始めるとクセになるという人がいますが、明らかに体調が変わり、それが具体的に実感できるからでしょう。
本当です。
玄米のヌカや胚芽の部分には食物繊維が多く、白米の6倍含まれています。
食物繊維は消化吸収されずに腸に達し、腸壁を刺激して、ぜん動運動を促します。特に玄米の食物繊維は水分を吸収し、余分なものを一緒に出してくれるので、お通じが良くなるのです。
そういうこともあります。玄米が体に合わない人もいるのです。胃腸の底力がない人には玄米食は難しい。胃下垂の人や、潰瘍性大腸炎の人などもそうです。
消化が悪いので吸収すべきものもできないのです。
アレルギーなどの人でもそうですね。
玄米だけでなく、分づき米、雑穀、麦なども組み合わせて食べてみてください。
胃弱の子供や歯の悪いお年よりの場合は、よく火を通した玄米粥や玄米クリームがいいでしょう。
病人の場合も同様です。健康な子供やお年寄りなら、まずは玄米を炒ってお茶や粥などで少しずつ胃腸を慣らして、やわららかく炊いた玄米ご飯から始めてみてください。
玄米のよさをいかすなら玄米野菜ポタージュなどに調理して食べやすくしたりと、
それぞれの年齢や体調にあわせて対応しましょう。