2012.01.18[水] 有機農産物とは 【4】 肥料について

 有機農産物の日本農林規格 を読んでいきます。

第4条 有機農産物の生産の方法についての基準は、次のとおりとする。

ほ場における肥培管理について

この項は長いのでひとつひとつ読んでいます。
今回は栽培する時に使う肥料についてです。

1   当該ほ場において生産された農産物の残さに由来するたい肥の施用又管理は
当該ほ場若しくはその周辺に生息し、若しくは生育する生物の機能を活用した
方法のみによって土壌の性質に由来する農地の生産力の維持増進を図ること。
ただし、当該ほ場又はその周辺に生息し、又は生育する生物の
機能を活用した方法のみによっては、土壌の性質に由来する農地の
生産力の維持増進を図ることができない場合にあっては、
別表1の肥料及び土壌改良資材(製造工程において化学的に合成された物質が添加されていないもの及び
その原材料の生産段階において組換えDNA技術が用いられていないものに限る。以下同じ。)
に限り使用することができる。

2  前項の規定にかかわらず、きのこ類の生産に用いる資材にあっては、
次の(1)から(2)までに掲げる基準に適合していること。

ただし、たい肥栽培きのこの生産においてこれらの資材の入手が困難な場合にあっては
別表1の肥料及び土壌改良資材に限り使用することができる。
(1) 樹木に由来する資材については、過去3年以上、周辺から使用禁止資材が
飛来せず、又は流入せず、かつ、使用禁止資材が使用されていない一定の区域で伐採され
伐採後に化学物質により処理されていないものであること。

(2)樹木に由来する資材以外の資材については、
 以下に掲げるものに由来するものに限ること。
ア  農産物
(この条に規定する生産の方法についての基準に従って栽培されたものに限る。)

イ  加工食品
(有機加工食品の日本農林規格(平成17年10月27日農林水産省告示第1606号)
第4条に規定する生産の方法についての基準に従って生産されたものに限る。)

ウ  飼料(有機飼料の日本農林規格(平成17年10月27日農林水産省告示
第1607号)第4条に規定する生産の方法についての基準に従って
生産されたものに限る。)
エ  有機畜産物の日本農林規格(平成17年10月27日農林水産省告示
第1608号)第4条に規定する生産の方法についての基準に従って飼養された
家畜及び家きんの排せつ物に由来するもの
(3)(2)アに掲げる基準に従ってきのこ類を生産する過程で産出される
 廃ほだ等については、これらを再利用することにより自然循環機能の維持増進が
 図られていること。

私の解説
 

栽培時に使用する肥料や土壌改良資材などについての決まりです。
項目はたった二つ、ひとつは通常の作物について、もう一つはキノコについてです。
  
農地の生産力の維持増進をするときは、その農地で採れた農産物の残さ
またはその農地や近くにある生物や生物の機能を利用した方法で行う。
でも、それができない場合は別表1 の資材を使ってもいい。

 別表1には使ってもいい資材の名称とその基準が定められています。

有機農産物の日本農林規格 別表1

肥料及び土壌改良資材 基準
植物及びその残さ由来の資材  
発酵、乾燥又は焼成した排せつ物由来の資材 家畜及び家きんの排せつ物に由来するものであること。
食品工場及び繊維工場からの農畜水産物由来の資材 天然物質又は化学的処理(有機溶剤による油の抽出を除く。)を行っていない天然物質に由来するものであること。
と畜場又は水産加工場からの動物性産品由来の資材 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
発酵した食品廃棄食品廃棄物由来の資材 食品廃棄物以外の物質が混入していないものであること。
バークたい肥 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
グアノ乾燥藻及びその粉末  
草木灰 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
炭酸カルシウム 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するもの(苦土炭酸カルシウムを含む。)であること。
塩化加里 天然鉱石を粉砕又は水洗精製したもの及び天然かん水から回収したものであること。
硫酸加里 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
硫酸加里苦土 天然鉱石を水洗精製したものであること。
天然りん鉱石 カドミウムが五酸化リンに換算して1kg中90mg以下であるものであること。
硫酸苦土 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
水酸化苦土 天然鉱石を粉砕したものであること。
石こう(硫酸カルシウム) 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
硫黄  
生石灰(苦土生石灰を含む。) 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
消石灰 上記生石灰に由来するものであること。
微量要素(マンガン、ほう素、鉄、銅、亜鉛、モリブデン及び塩素) 微量要素の不足により、作物の正常な生育が確保されない場合に使用するものであること。
岩石を粉砕したもの 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであって、含有する有害重金属その他の有害物質により土壌等を汚染するものでないこと。
木炭 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
泥炭 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。ただし、土壌改良資材としての使用は、育苗用土としての使用に限ること。
ベントナイト 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
パーライト 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
ゼオライト 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
バーミキュライト 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
けいそう土焼成粒 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
塩基性スラグ鉱さいけい酸質肥料 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。
よう成りん肥 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであって、カドミウムが五酸化リンに換算して1kg中90mg以下であるものであること。
塩化ナトリウム 海水又は湖水から化学的方法によらず生産されたもの又は採掘されたものであること。
リン酸アルミニウムカルシウム カドミウムが五酸化リンに換算して1kg中90mg以下であるものであること。
塩化カルシウム  
食酢  
乳酸 乳酸植物を原料として発酵させたものであって、育苗用土等のpH調整に使用する場合に限ること。
製糖産業の副産物肥料の造粒材及び固結防止材 天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するものであること。ただし、当該資材によっては肥料の造粒材及び固結防止材を製造することができない場合には、リグニンスルホン酸塩に限り使用することができる。
その他の肥料及び土壌改良資材 植物の栄養に供すること又は土壌改良を目的として土地に施される物(生物を含む。)及び植物の栄養に供することを目的として植物に施される物(生物を含む。)であって、天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するもの(燃焼、焼成、溶融、乾留又はけん化することにより製造されたもの並びに化学的な方法によらずに製造されたものであって、組換えDNA技術を用いて製造されていないものに限る。)であり、かつ、病害虫の防除効果を有することが明らかなものでないこと。ただし、この資材はこの表に掲げる他の資材によっては土壌の性質に由来する農地の生産力の維持増進を図ることができない場合に限り使用することができる。

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【 詳細は農林水産省のホームページ 有機農産物の日本農林規格 をご覧ください。】
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